マーマレード(ニルアド感想)
ニル・アドミラリの天秤を終え、このゲーム何故か記憶に残らないという事が判明したため、こうしてブログを書き残しておこうと思う。
今回はネタバレしないと語れない部分があるので未プレイの方は自己防衛してくださると幸いです。
まず私のニルアドに対する率直な感想は、「悪くはないが何かモヤっとする」というものである。
なぜニルアドに対してこの評価をするに至ったか考えた結果、原因は敵にあることに辿り着いた。
どのメンズと恋愛をするにしろ、そのメンズが敵視してる人物というのは必要になってくる。何故かその人物が被りまくりなのだ。
笹乞を始め、四木沼、百舌山。こいつらがローテーションを組んで悪者をやっているようにしか見えない。
確かに各ルートに敵を1人ずつ配置すればキャラを覚えられないし、印象にも残りにくくなる。しかし、こいつらは幾ら何でも恨みを買いすぎである。
しかも改心の仕方が似通っている。食べ物で改心したり、本を褒められたことで改心したり。単体なら良いのだが、他ルートでも見たよそれ…という気分になるため、萎える。
あとエンディングの入り方。いい感じにラスボスと戦って、これから決着だー!というところでエンディングロールが流れ出す。
そしていつの間にかエピローグになり、2人の幸せなセックス(前後描写)が流れ出す。
私は必死に闘い抜いて、敵をムショにぶち込むなりぶち殺すなりして、幸せになった2人を見たいのだ。そこの描写をいきなりぼかされて、「あの時は大変だったね…」と言われても見てないから知らねーよ!となる。
カプ萌えキャラ萌え自己投影萌えの私からすれば、ひどく退屈な時間だった。
また、ニルアドは私が好きなシチュエーションを使ってくるくせに、あっさり終わらせるところがある。
私個人的にあの話がすっごくすっごく好きなのだが、マジで掘り下げられないまま終了した。
恐らくそこが記憶に残らない原因だと思う。
1つ前にやったキャラクターに萌えたという事実は残っていても、どこに萌えたかが思い出せなかったりする。
そういう細かい萌えに気づかず、先走ったセックスの前後描写をしてしまうのが、ニル・アドミラリの天秤なのだ。
そもそもの話、全年齢乙女ゲームにエロを求めてる人種はどの程度いるのだろうか。
私は成人向けのゲームもやる方ではあるので、夜を匂わせる描写が嫌いなわけではない。
その上、全年齢乙女ゲームにも必要なセックスというものも存在する。私は某バンドマンがダイナミックなゲームで、『バンドマンはセックスしないと死ぬ』と言う教訓を手に入れた。
しかしこいつらはバンドマンではないし、大正浪漫よろしくやってる連中。ツグミに関しては箱入りのお嬢様。そんな彼らが告白後、即セックスする必要はどこにあったのか。
ぶっちゃけ全年齢はチューまででいい。別に清い恋愛を楽しみたいわけでもないが、全年齢の魅力は恋愛過程やキャラクターの魅力を深く深く掘り下げられるところだと思っている。
セックスの回数も一度や二度ならいざ知らず、三度目はさすがに常識的に無い。大正時代どうなってんだ。
まあ性描写の話は一旦置いておいて、ヒロインの話に移ろうと思う。
ツグミちゃんの性格、合わないって方が多かったので心配していたんだが、私は比較的平気だった。
よく言えばお転婆。悪く言えば考え無し。黙ってればいい場面で余計なことを言うし、簡単に股を開くし、優しい鳥籠から出た後も優しい鳥籠の中にいる。確かにとんだクソヒロインかもしれないが、男はこういうの好きだろうな〜〜と思ったので納得した。
ニルアドにおいて一目惚れ問題もかなり大きな問題だが、私の最萌である鷺澤累くんも一目惚れなので大きな声で悪口を言えない。分かる分かる!ツグミ可愛いもんね!としか言えない。
しかし個人的感情で言えば、尾崎隼人の一目惚れについてはもっと掘り下げるべきだった。
一目惚れと一括りに言ったって、実際話してみれば変わることもあるだろうし、残念に思うこともあるはずだ。
最初は一目惚れだったけど、こういう部分に気づいてお前のこと本当の意味で好きになってた〜〜みたいなセリフが欲しかった。既にあったらすいません。
一目惚れには一目惚れなりの恋愛の進み方があるし、最初の印象が最悪で徐々に惹かれあっていくのにも順序がある。
好きになった理由が顔面でも、視聴者に対するリップサービスが欲しいのだ。顔面以外のここが好きになった、とか。顔面を見たときはこう思ったけど今はこうだ、とか。
長々と書いてしまったが、要するに視聴者の見ていないところで勝手に惚れて、その感情をズルズル引き継いだまま乙女ゲームデビューされても困るという話だ。
幼馴染も個人的にはギリギリラインだが、ちゃんと中身を見て話して判断してるわけだから信頼はおける。その点尾崎くんはどうだろうか。
尾崎くんを揶揄したいわけではないし、一途なのは良いことだと思うが、そういう部分がより一層ニルアドという存在をモヤっとしたものにしている。
最後に最萌え大賞。
さっきも既に言ったと思うが、攻略対象では鷺澤累くん。気づいたら好きになってたし、どうしてこんなに好きなのかは私も分からない。好きな食べ物がカステラとオムライスなのも愛しいし、システムボイスが最高に好き。
以上です。プレイメモ見てたらなんだかんだ楽しんでたのかも知れない。とは思うけど、セックスしすぎだし敵は被りまくりだし、金太郎飴だし、ヒタキはヤバイ。
あとここまで隠さんについて触れてきませんでしたが、緑川光恐怖の二部作というところでしょうか。あっちほどでは無かったのですが、演技は本当に良かったので緑川さんのファンは買って損ないと思いますよ。
背景綺麗だな〜BGMいいな〜顔面偏差値高いな〜と思ってると物語が終わってるので、細かいこと気にならない方は良いんじゃないでしょうか。
逆にストーリー重視とか恋愛描写重視とかの方はイラついてしまうかもしれません。ご注意ください。
なんだかんだグダグダと書いてしまいましたが以上です。購入前の方はとりあえず買って文句言ってあげてください。『ニル・アドミラリの天秤』宜しくお願いします。